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『気』って何?
2021-09-20健康情報
加世田 KASEDA
『気』ってよく耳にしますが、実際どのような物で身体にどんな作用をしているのかあまり知られていません。アニメのドラゴンボールの中では、「おらに元気をくれ―」なんて孫悟空が叫んでいますが、体の中を巡っている『気』とはどんな物なのか解説していきたいと思います。
私はマッサージの資格以外に鍼・灸の資格も保持して30年ほど、治療院をやっていました。その治療院の時には、多くの患者さんを治療して、不快な症状を改善してきました。
そんな 加世田が、『気』について説明していきます。
気・血・水は、体の中の臓腑・経絡・組織・器官などを巡って、人体の生理活動をコントロールして、生命活動が維持されています。これらの作用は単独ではなく、それぞれが影響しあい、身体の中で融合しながら機能していることが多いです。
気は、エネルギー的存在で新陳代謝を高めて、熱を作り出しています。血・水は気の過剰な更新を抑制して、血は体を養う材料で、水は体を潤す材料で中医学では津液(しんえき)と言います。
気・血・水が十分存在し、バランスが取れている状態が正常な状態です。
『気』にはこの世に誕生した時に両親から受け継いだ『先天の気』(せんてんのき)とその後に地球上から摂取し続ける『後天の気』(こうてんのき)というのがあります。『先天の気』は腎臓に貯蔵されていて、その量は先天的に決まっていて生涯を通じて徐々に減っていきます。決して増えることはありません。また、『後天の気』は、呼吸により肺から吸収される『天の気』(てんのき)と飲食物から摂取される『地の気』(ちのき)に分けられます。東洋医学では脾と肺から補充されていきます。
『後天の気』とは後から補うもの、つまり食事と空気からとるということです。
大気から肺に取り込んだ気は『精気』といいます。これが食事から得られた水穀の気と合わさり『後天の気』ができ、『先天の気』と合わさって『原気』という気が作られるのです。
「気」は生命力を高める目に見えないエネルギーで、精神的分野に限定されます。
「血」は西洋医学の血液と同じで身体に栄養と潤い与えます。
「水」は、水分の事で、リンパ液などの事です。
「気」「血「水」が体の各器官や臓器に出入りして、活動や連携を取っていると考えられています。
気の作用は?
気は、目に見えるものではないので、捉えどころがないように思われますが、元気、病気、気をもむなど普段から使われている言葉は、良く知られています。
①栄養作用・・・全身に栄養を供給する「栄気」
②温煦作用(新陳代謝促進作用)・・・全身や各組織を温める
③推動作用(新陳代謝により温め巡らせる作用)・・・成長、発育生理活動に関与「宗気」
④免疫作用(自然治癒力を発揮させる作用)・・・外邪の侵入を防ぐ作用(防御作用)「衛気」
⑤気化作用(変化させる作用)・・・気血水を相互変化させ、消化吸収や合成、呼吸の機能
⑥固摂作用(調節作用)・・・血液などの体液が漏れるのを防ぐ作用
気の病
気の病態には、気虚(ききょ)、気帯(きたい)、気逆(きぎゃく)、気陥(きかん)があります。
①「気虚」とは、気の量の不足と作用の不足を言います。
原因は補給不足(老化、消化機能の低下、肺機能の低下)、消耗過多(性生活の不摂生)です。
症状は、元気がない・疲れやすい・味がない・食欲がない・声に力がない・風邪をひきやすい・寒がる・汗をかきやすい・息切れ・不整脈・耳鳴り・ふらつき等です
②「気帯」とは気の機能停滞の事です。主に自律神経の緊張や異常行進の症候です。
原因は、飲食の不摂生、精神的ストレスなどです。
症状は、のどや胸のつかえ、疼痛、憂うつ感、怒りやすい、上腹部の膨満感や痛みなどです。
③「気逆」とは、気は流れる方向が決まっていて、下降するはずの気が上に逆流する現象です。
原因は、風邪などの外邪の侵入や食べ過ぎ、ストレス、怒りなどです。
症状は、咳・ゲップ・しゃっくり・悪心・興奮・目の充血・めまいなどです。
④「気陥」とは、脾気(中医学では消化吸収の機能をつかさどり、気を生み出すのに必要な臓器の事)は、肺に至るまで上昇性であるべきものが、パワーダウンして上昇できない状態をいいます。
原因は、慢性消化器疾患などです。(気虚を伴う)
症状は、胃下垂・脱稿・子宮下垂などです。
先天の気は生まれ持った気なので補充できませんが、後天の気は、飲食と呼吸で補うことができるので、呼吸法と栄養バランスの取れた食事と規則正しい生活で補うことができるので、セルフケアしていけますので養生していきましょう。
東洋医学の気については、西洋医学では説明できないので、気の病は、鍼灸や漢方薬で改善していくのは良く見受けられます。
深呼吸してますか?↓
https://www.toho-massage.com/salon/yokohama/news_detail.php?mode=preview&id=890
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